村上建築設計室です。
今日はちょっと家事のお話。
「ここはね~。幹線道路が近いから、洗濯物は外に干すと余計に汚れるの。」
鉄骨造3階建て住宅の打ち合わせのときのお施主さんの言葉です。
このひと言で、今回はバルコニーなどの外部空間を設けず(予算のこともあり・・)
室内干しに徹することに決めました。
上階からの光をおろすための吹抜けを設けていましたので、
その吹抜け上部を洗濯物の定位置にすることになりました。
こちらのお宅では、1階がお母さまの居室なので、お風呂は1階に。
また、家事効率から2階のキッチンの近くに洗濯機を備えることにしましたので、
3階の吹抜けに干すとなると、洗濯物を1階から2階、2階から3階へと運ばねばなりません。
「50代のご夫婦と80代のお母さま」という家族構成を考えると、
将来的には、「水を含んだ洗濯物をもって階段をあがる」という毎日の動作は
大変な負担になります。
そこで、2階で干した洗濯物を電動で3階まで上げることにしました。
電動で上下する物干し、商品化されているものもありますよね。
パナソニック電工など・・。
ただ、商品化されているものでも1層分の移動をするものは皆無。
これを現実とするための情報収集にもかなり時間を使いました。
結果的に
舞台設備のバトンをつかうことにしました。
メーカーは
北陸舞台設備さん。
吹抜け2階からの見上げです。
中央がバトンとバトンボックス。
3階からみたバトン(小さくて見づらいですが)。
お母さまが「さすがに贅沢じゃない?」と仰っていましたが、
これも毎日のこと。
業務用中華コンロと同様、予算調整時もこれだけは死守。
例えば、洗濯機と同じフロア(2階)に物干し用にバルコニーを設けるよりは、
よっぽど費用対効果が大きいのです。