村上建築設計室です。

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カテゴリ:建築の話( 22 )

身体尺とソーシャルディスタンス

村上建築設計室です。

昨日、仕事をしながら聞いていたニュースでの専門家の話によれば、
いま警戒しているコロナウィルスが収束しても、
もう、もとの暮らし方には戻らない、ということ。

いま私たちが心がけているソーシャルディスタンスは、
今後も継続して人と人とのコミュニケーションの距離感になっていくだろうし、
欧米の握手やハグの生活文化も変わらざるを得ない、ということなんですね。

そんな話題を聞きながら、私たちび体に染みついている身体尺を思い出しました。
日本でも世界でも。身体のサイズにあわえて、単位(モデュール)がつくられ、
空間はつくられてきました。

日本でいえば、手の大きさ、肩幅、という体の部位から、
畳一畳の大きさ、その畳○枚分という、部屋の広さにつながります。
「起きて半畳、寝て一畳」なんて言いますよね。


身体尺とソーシャルディスタンス_b0118287_08583341.jpg


家族が住む住宅の中では、この単位空間は変わらないと思いますが、
パブリックなスペースでは、基本となる人と人との距離感が変わるので、
建築計画の基礎的な単位空間(その動作や行為にはどのくらいのスペースが必要か、など)
というのは、変わっていくのかもしれないなぁと思いました。

飲食店の座席や様残な場所での待合など。
座席数をできるだけ確保して収容人数をあげる、というのではなく、
かといって、距離をとればよいというものでもない。

そんな細かなレイアウトの工夫や空間構成の工夫というのが
必要になってくるのかもしれませんね。

りそな銀行の工夫は、とても面白くてほっこり。
こういう、運用面での工夫で解決できるものもありますね。





身体尺とソーシャルディスタンス_b0118287_08510494.png

画像引用記事はこちら
https://www.sankeibiz.jp/business/news/200421/bse2004211801003-n1.htm


そんな「これからの暮らしの場」を考える毎日です。


村上建築設計室


+++5月のクラスクール+++

WEB相談会。5月は9日、10日です。
ZOOMを使っています。

詳しくはこちらのブログからどうぞ。
「5月のKURASCHOOLクラスクール」
https://mdesign.exblog.jp/30027851/



by murakami-design | 2020-05-02 08:59 | 建築の話

素材のちから

村上建築設計室です。

先日、自然塗料をあつかう「プラネットジャパン」さんの
オフィス&ショールームにお伺いする機会がありました。
設計は竹原義二さん。圧倒的な素材感と、構造の工夫が空間にも表れている素敵なオフィス。
中庭を中心として、本当に気持ちよかったです。

素材のちから_b0118287_09471954.jpg




社員寮も兼ねているとのことで、左官壁をつたう光が美しいおちついたベッドルームもあり。
何とも住みたくなりました。

中庭の周りには通路やテラスなどの豊かな外部空間。
視線の交錯が町に住んでいるような感覚に。

素材のちから_b0118287_09465545.jpg


素材のちから_b0118287_09471076.jpg

エントランスピロティにある、存在感抜群のこちらはトイレでした!
レンガを積んだ隙間に木の楔が打ちこんであります。


素材のちから_b0118287_09471465.jpg


塗料の会社さんなので、様々な「色」を楽しんでおられるのですが、
こちらの階段の配色は、ロゴマークの配色からとのこと。

素材のちから_b0118287_09472284.jpg
素材のちから_b0118287_09472416.jpg

ショールームでもありますので、お施主さん向けにも
塗り壁や塗料の相談や、セルフ施工のアドバイス・体験などもやっているとのことです。

素材のちから_b0118287_09471980.jpg


左官壁にガラスのビーズを入れるとまた表情がおもしろい。
こんな施工例が随所にあるショールームでした。
今度は、お施主さんと行きたいです~。



プラネットジャパン http://www.planetjapan.co.jp/

村上建築設計室 http://www.murakami-design.com/



by murakami-design | 2019-09-25 09:49 | 建築の話

照明の勉強です。

村上建築設計室です。
先日、先輩に誘っていただいて、
louis poulsen のショールームでの勉強会に参加しました。

ポールセンの照明器具といえば、
ポール・ヘニングセンデザインのPHシリーズがあります。
直接光源を見せないためのシェードの曲線のデザインは、
建築の教科書にも載って広く知られていますが、
ショールームにその断面模型がありました。

これが製品の傘の角度。曲面に様々な角度で光があたり、
器具の下に光がやわらかく集まっています。
光源は直接見えません。

こちらは、傘を開きすぎたところ。
一番上の傘から、水平に光が漏れてしまっています。
横から見るとわかるのですが、光源が見えてまぶしいです。

こちらは逆に傘を少し閉じたところ。
傘の端部には光が当たっておらず、拡散せずに、
直下に光が集中しています。

大小様々な照明がつられたショールームは、
なんともうっとりとするような空間でした。
(写真は明るさ調整をしています。)

そんな素敵な照明で照らされたテーブル。
目にもおいしい食卓です。

ポール・ヘニングセンはこんなひと。
「一見、こわもてなひと」なのだそうです。


村上建築設計室 murakami-design.com
louis poulsen louispoulsen.com
ハピケン hapi-ken.com


by murakami-design | 2019-03-23 22:08 | 建築の話

心地よく暮らすための省エネ住宅

こんにちは、村上建築設計室です。

2020年に住宅の省エネルギー性能基準を守ること義務化されることから、
このところ、プロ向けにもその関連の勉強会やセミナーが多く開かれています。

数字と計算などもともない、苦手意識が先にたつので(笑)、
都合がつくものに参加しています。

以前受講したもののなかには、
「いかにスペックとしての数値の帳尻をあわせるか」という視点に偏っていたり、
住まいの居心地や建築的な魅力がネガティブに感じられてしまう内容のときもあり、
もやもやすることもありました。

先週は、「日本エコハウス大賞」という、今年3回目のコンテストのシンポジウムを聞き、
リノベーション会社「リビタ」さんによるモデル「代沢の家」の見学会に参加することができ、
これまでのもやもやを払拭することができました。

エコハウス大賞ができるきっかけは、
株式会社エクスナレッジ建築知識ビルダーズ 木藤さんの言葉にあります。

立ち上げた2015年は、
ちょうど2020年に「省住宅の省エネ基準の義務化」が業界のなかで議論されていた時期でした。
その「義務化になるから」という制約があることで、
「縛られる」「つまらなくなる」という考えを払拭したいと思ったことがこのコンテストの始まりです。
楽しいもの、楽しい手法を広げていくため、この賞を建築者の「腕試しの場」にしようと考えております
~日本エコハウス大賞HPより~


なるほど。
室内気候としての環境を整えることで、設計の自由度が増すこともある。
また身体に負担のない室内気候は、空間の居心地を向上させてくれます。
技術も機会も素材も、たくさんの選択肢があります。
どのような考え方で選択し、どのくらいコストをかけていくのか、
その方針というか、理念みたいなものがなければお施主さんはもちろん、
設計者も右往左往するばかり。

理解し、納得し、そのうえで自信をもって選択し、提案する。
自分の中にその軸と流れをつくることを、今年の目標としたいと思います。


大寒波の中、代沢の家(ZEH仕様)は本当に暖かかった~。
その居心地もですが、設計の納谷さんやリビタの方々、
主催のタニタハウジングウェアの方々、YKKの方々など、
複数の立場の視点でのお話がとても興味深かったです。



心地よく暮らすための省エネ住宅_b0118287_12290030.jpg

大雪から寒波というタイミングも、リアリティをもって考えるきっかけに
ちょうどよかったかもしれません。

***

そうそう、大雪の夜。
小5男子は、犬のようにはしゃぎまわるのでした。
心地よく暮らすための省エネ住宅_b0118287_12273107.jpg











by murakami-design | 2018-01-29 12:37 | 建築の話

南禅寺と疎水

村上建築設計室です。

今日から5月、さわやかな季節が嬉しいですね。
となりのトトロのサツキとメイを思い出し、なんだかやる気もアップ!

さて、そんな5月に3月の京都の写真です(笑)。
2日目は、南禅寺で朝のお勤め(座禅)も体験しました。
南禅寺と疎水_b0118287_10232452.jpg


2階建ての三門。残念ながら下からの見学のみでいたが、
2階からの眺めは絶景だとか^^。

南禅寺と疎水_b0118287_10293249.jpg


圧巻の円柱。人と並ぶとその太さがよくわかります。

南禅寺と疎水_b0118287_10243100.jpg


日本の建築は柱と屋根が印象的です。

それから、敷地の中には琵琶湖から水を引いた疎水があり、
自然とレンガのアーチによる美しい景色に出会えます。

南禅寺と疎水_b0118287_10242473.jpg


この疎水によって、京都の町は近代化され、
この南禅寺界隈には水を取り込んだ名庭と、
庭を愛でる名建築による別荘群が形成されたのだそうです。

南禅寺と疎水_b0118287_10245162.jpg


折しも、ちょうどNHKの「ブラタモリ」では京都特集をやっていて、
疎水の歴史やら細かい見どころやらをブラタモリしていました^^。
(オンデマンドは・・・・(しらべたら)・・・なかった、残念!)



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by murakami-design | 2015-05-01 11:08 | 建築の話

花柳界モチーフの作家さん。

村上建築設計室です。

「都をどりは~~、よ~いやさ~~~」の都をどりの季節です。

先日の京都旅行では、
学生時代にアルバイトでお世話になったお店にも寄ってきました。
ちょうどお彼岸でもあったので、当時のお母さん(おかみさん)のお仏壇にお参りも。

このお母さんはもと芸妓さんで、そのお母さん(おばあちゃん)は置屋さん。
アルバイトをしつつ、お料理やのことやふるまいにつていも教えてもらったり、
都をどりに連れて行ってもらったりと、貴重なアルバイト経験となったのでした。

いまのアルバイトは京都市立芸大の学生さん達でした。
皆さん版画やプロダクトデザインなどの分野で勉強中で、個性があって面白い。
(そして若い!)

大学院生の鈴木結紀子さんの作品は、あでやかにお店を彩っていました^^。
祇園の花柳界をモチーフにした、鮮やかなシルクスクリーンの作品です。
花柳界モチーフの作家さん。_b0118287_1164325.jpg

花柳界モチーフの作家さん。_b0118287_1185849.jpg


去年の年末には、町家のギャラリーで個展も開催。大盛況だったようですよ。

花柳界モチーフの作家さん。_b0118287_1172429.jpg

花柳界モチーフの作家さん。_b0118287_1174490.jpg


私も見てみたかったなぁとつぶやいたら、
今年は、ゆきこさんだけでなく、他のアルバイトメンバーも含めてのイベントにするみたい。
年末にまた京都に行けるといいなぁ・・・

ちなみに、大盛況の人気に乗っかって、
お店のマスターはちゃっかり一筆箋をつくっていた^^。
これもかわいい。
花柳界モチーフの作家さん。_b0118287_1182198.jpg



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by murakami-design | 2015-04-10 11:21 | 建築の話

島原・角屋と花街

村上建築設計室です。

河井寛次郎記念館に続いての島原・角屋です。

京都の魅力のひとつに、花街の存在があると思います。
舞妓さん・芸妓さんのいる5つの花街(上七軒・祇園甲部・祇園東・先斗町・宮川町)は、
街並みも花街の風情があり、街歩きの楽しみもあります。

今回の旅行では、島原太夫の花街、島原の角屋を見学してきました。
現在は花街というより、住宅街という印象でしたが、
その中で角屋(揚屋さん:現代の料亭ですね)とお隣の輪違屋さん(置屋さんでお茶屋さん)近辺は、
石畳となっており、格子が並ぶしっとりとした街並みでした。

島原・角屋と花街_b0118287_18332723.jpg


一部、内部も写真撮影可能でしたので少しご紹介。
やはり、大きい!揚屋建築で現在の公開にあたっては写真↓のように、
補強の柱が施されています(色の違う柱)。

島原・角屋と花街_b0118287_18342621.jpg


2階がおもてなしの場として使われていて、1階↑は、台所です。
中央の傘は、その下に火を置いたり、お料理を置いたりする場所で、
「気をつけて!」の意味合いもあるのだとか。

島原・角屋と花街_b0118287_18424234.jpg

2階の座敷は、障子の組子の繊細さに見とれます。
河井寛次郎記念館の力強い障子とはまた違う魅力です)

縁起物がモチーフとして各部屋のテーマになっていて、
部屋ごとに襖紙や釘隠しの金物、欄間の意匠が変えてあります。
それぞれのモチーフが部屋の名前にもなっているのですが、
隠れミッキーのごとくそのデザインを探すのも楽しい^^。
(残念ながら写真がありません・・・)

島原・角屋と花街_b0118287_1852321.jpg


この日陽射しも穏やかで、お庭の緑もやさしく光っていました。
座敷の陰影と庭の明るさがとても印象的でした。


そういえば。
この花街・島原400年の歴史を守り、活気を戻そうと、
去年は葵太夫さんがデビューしたのだとか。
島原・葵太夫のお披露目
これから花街としての島原が復活していくかもしれませんね。
舞妓さんとはまた違う、太夫さんの姿も見てみたい。


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by murakami-design | 2015-04-09 19:06 | 建築の話

河井寛次郎のアトリエ

村上建築設計室です。

先日の京都旅行では、もりもり盛りだくさんの建築見学をしてきましたが、
集合前の時間で、河井寛次郎記念館に行ってきました。

河井寛次郎のアトリエ_b0118287_1005253.jpg


民芸運動の中心的な人物でもあった陶芸家、彫刻家の住まいと登り窯を持つアトリエが
記念館として公開されています。

ここに入ると、陶芸家であるとともに、
暮らしの達人だったのだろうなぁと・・・想像が膨らみます。
大きな中庭を取り囲むような建物には、居心地の良い場所がたくさん。
どこもが居場所になり、どの眺めもあたたかく、離れがたい空間でした。

河井寛次郎のアトリエ_b0118287_10103597.jpg


1階の囲炉裏端には自作の家具があったり、

河井寛次郎のアトリエ_b0118287_1011321.jpg


2階のホールのようなスペース(書斎机がおいてある)からは、空や中庭を眺めます。

河井寛次郎のアトリエ_b0118287_10158100.jpg

畳の続き間は、南側が一段上がっていて、
低く抑えられた天井と横につづく開口が視線を外部へとつなげ、
とてものびやかな空間でした。

河井寛次郎のアトリエ_b0118287_1012324.jpg

大学時代、このそばに住んでいたのですが、静かな住宅街にある町家の奥に、
こんな景色が広がっていたとは!本当に驚きです。

建物の細部も「日用の美」にふさわしい、力強さを感じるものでした。
そして、この記念館をみていたことで、次に見る建築との比較にもなり、
とても興味深い旅のはじまりとなったのでした。

このあとは、島原にある角屋の見学へと続きます。


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by murakami-design | 2015-04-07 10:25 | 建築の話

河井寛次郎のアトリエ

村上建築設計室です。

先日の京都旅行では、もりもり盛りだくさんの建築見学をしてきましたが、
集合前の時間で、河井寛次郎記念館に行ってきました。

河井寛次郎のアトリエ_b0118287_1005253.jpg


民芸運動の中心的な人物でもあった陶芸家、彫刻家の住まいと登り窯を持つアトリエが
記念館として公開されています。

ここに入ると、陶芸家であるとともに、
暮らしの達人だったのだろうなぁと・・・想像が膨らみます。
大きな中庭を取り囲むような建物には、居心地の良い場所がたくさん。
どこもが居場所になり、どの眺めもあたたかく、離れがたい空間でした。

河井寛次郎のアトリエ_b0118287_10103597.jpg


1階の囲炉裏端には自作の家具があったり、

河井寛次郎のアトリエ_b0118287_1011321.jpg


2階のホールのようなスペース(書斎机がおいてある)からは、空や中庭を眺めます。

河井寛次郎のアトリエ_b0118287_10158100.jpg

畳の続き間は、南側が一段上がっていて、
低く抑えられた天井と横につづく開口が視線を外部へとつなげ、
とてものびやかな空間でした。

河井寛次郎のアトリエ_b0118287_1012324.jpg

大学時代、このそばに住んでいたのですが、静かな住宅街にある町家の奥に、
こんな景色が広がっていたとは!本当に驚きです。

建物の細部も「日用の美」にふさわしい、力強さを感じるものでした。
そして、この記念館をみていたことで、次に見る建築との比較にもなり、
とても興味深い旅のはじまりとなったのでした。

このあとは、島原にある角屋の見学へと続きます。

ホームページはこちらです。
by murakami-design | 2015-04-07 10:25 | 建築の話

家づくり学校の京都研修旅行

村上建築設計室、村上有紀です。

去年の春より、家づくり学校を受講しています。
月に1度、全8回の講座で、4年生まであるのですが、
1年生が終わり、今年度は2年生でお世話になります。
(学校のお話はまた改めて^^。受講してよかった!
座学中心の1年生では毎回興味深いお話が聞けます。)

先日は、家づくり学校の研修旅行で京都へ行ってきました。
心ひろいオットと子どもを拝みつつ、せっかくなので前日入りして、
学生時代の旧友と話をしたり、住んでいたアパートの回りを歩いたり、
お世話になったアルバイト先を訪ねたり、
「どうしようもないなつかしさ」に感動したのでした。

家づくり学校の京都研修旅行_b0118287_1402626.jpg

交通費節約で、成田発~関空着のジェットスター☆で大阪入り。

家づくり学校の京都研修旅行_b0118287_1404149.jpg

海の上だから、空が広い!


家づくり学校の京都研修旅行_b0118287_1485022.jpg

ホテルのそばに、学生時代習っていた琴のお稽古場がありました。
(すっかり場所を忘れていたけれど、通りがかって記憶が戻りました)


今思うと、この日から4日間の滞在でしたが、
まるで10日間くらい滞在したような、濃密な研修のはじまり。
建築見学のレポートは、、、次へ続く!



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by murakami-design | 2015-04-02 14:15 | 建築の話